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最高裁判所第三小法廷 昭和34年(オ)130号 判決 1962年12月18日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人秋山英夫の上告理由について。

原判決を通読すれば、原審は、被上告人三銀行団債権管理委員会を以つて、訴外関西燃料株式会社に対して債権を有する東京銀行大阪支店、大和銀行新町支店及び住友(旧称大阪)銀行道頓堀支店の三者が、それぞれの有する右債権を出資し同会社の経営を管理してその営業の再建整備を図ると共に、協力して三者それぞれの有する右債権を保全回収するため、民法上の任意組合として結成し佐藤雄太郎を代表者とした三者の協同組織である旨認定判断して居るものと解すべきである。

かかる組合は、民訴四六条所定の「権利能力なき社団にして代表者の定あるもの」として訴訟上の当事者能力のあることは、累次の大審院判例の趣旨とする所であつて、現在維持せられて居る。(昭和一〇年(オ)第二九五号、同年五月二八日大審民事部判決、大審民集一四巻一一九一頁、昭和一五年(オ)第三〇四号同一五年七月二〇日大審民事部判決、大審民集一九巻一二一〇頁参照、)

されば原審は、判例にしたがつた判断を示して居るのであつて、原審が所論法条の解釈を誤つたものとはなし得ない。

論旨は、理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 石坂修一 裁判官 河村又介 裁判官 垂水克己 裁判官 五鬼上堅磐 裁判官 横田正俊)

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